思い出の大会[ジュニア編]日比選手、初めての優勝

私のジュニア時代の思い出の大会は16年前のこと。小学校3年生(8歳)の時にテニストーナメントに出始め、気がついたら毎週末のようにテニスの試合に出場していました。沢山の大会に出場してきましたが、やっぱりこの大会が一番心に残ります。

それは、試合に出始めて2つ目の大会。8歳以下のジュニアオープントーナメント、4人しか参加してなかったので、2回勝てば優勝。

一回戦の相手は、初めて出場した大会でボロ負けした相手で、「私大丈夫かな?」とドキドキしながら、コートに入りました。その頃は、相手と共にスコアを数えて覚えておくのが一番大事。ボールは踏んで転ばないようにきっちり拾うこと、そしてスコアを大きな声で言うこと。前回当たったからなのか、意外と試合に入ると緊張は落ち着き、テニスの調子もなかなか良い感じ。相手の方が緊張している感じもする。前回楽勝だったからかな?なんて思ったりもしました。相手は足が速くて、ストロークもなかなかミスしてくれない選手。ポイントはラリーが長く、体力も奪われていく試合でした。試合はワンセットオールに。私がジュニアの頃は、1セットオールになると、3セット目をフルでプレーしていました。サードセットになったら体力勝負!その当時から体力だけは負けないタイプでした。最後は相手の集中力が切れ、私の初勝利!しかも次は決勝戦。

決勝戦の相手は、前の相手と真逆のタイプ。ハードヒッターでエースもよく狙ってくるけど、そこまで動きは速くない。「こんな強い球受けたことないよー。」と思いながら、頑張ってひたすら返すことに集中しました。結構相手はすぐ怒ってしまうタイプで、ラケットを投げたり、ボールをフェンスに打ち付けたりする。私はそんなの見たことがなくて、「怖いよー。」と結構引け気味な気持ち。テニスの試合は、怖いと思っても、イライラしても、悲しくなっても、誰も助けてくれない。一回試合に入ってしまえば、最後のポイントが終わるまで一人で戦わなければならないのがテニスの特徴。だから「メンタルスポーツ」とよく言われるんだと思います。一つ一つの試合は試合を通して自分と向き合って成長していく場面。なかなか大変だしチャレンジングだけれども、例え小さな壁でも乗り越えた時に沸いてくる感情は特別ですね。

決勝戦は気がついたら終わっており、勝っていました。「優勝?!」って気づいた時には嬉しいのかホッとしてしているのかびっくりしているのか、それとも全部合わせた感情なのか分からないですが、新鮮なフィーリングでした。トローフィーをトーナメントドレクターから受け取った時は、もう自分がテレビで良く見ていたプロ選手になった気分。しかもとっても大きくて重たいトロフィーで、私がいつも想像していた優勝トロフィーにそっくり。数日後、コーチにトロフィーを見せに行ったら、「こんな大きなトロフィーは、なかなか貰えないよ!」と言われました。その当時は大袈裟だと思っていましたが、実際にあれから数々のトロフィーを貰いましたが、ほとんどは最初のトロフィーよりはるかに小さいものでした。

優勝して1週間ほどはトロフィーをベッドの横に置いて寝ていました。何度も夜中に起きて、トロフィーがまだあるか確かめたりもし、夢じゃないことを確認していました。8歳の時に初めて経験した優勝の気持ちが今でも、モチベーションに繋がっていると思います。とても特別な思い出でした。

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